硬質クロムメッキのアレコレ辞典

硬質クロムメッキの工程プロセス

山旺理研でお預かりしている製品のほとんどは、以下の工程を経ています。

下地バフ研磨→マスキング→製品治具留め→脱脂→エッチング→硬質クロムメッキ→検査→(ベーキング処理)→仕上バフ研磨→検査

マスキングとはメッキ加工する前の製品にメッキが不要な場所を覆うなど、メッキをつける場所とつけない場所を図面指示通りに前準備をすることです。

製品治具留めは各種製品に合わせて作成をした治具をそれぞれ使用します。山旺理研では汎用品対応治具だけで100種類以上の治具を保有しており、製品に合わせてすぐに使えるように整理整頓、メンテナンス含め日々の管理を徹底しています。

前処理のエッチングは、製品を陽極にして、電気化学的に製品の表面を溶解させるものです。エッチングはメッキを行う表面を溶解することにより脱脂・洗浄の効果とメッキ面を多少荒らすことによりメッキ後の密着性が向上する効果があります。素材やメッキ厚に応じてエッチング時間は調整します。

メッキ浴中でエッチング処理をすると三価クロムと鉄が増加するため、山旺理研ではエッチング槽を別に設けて処理をしております。

ベーキング処理の詳細は、別項の「硬質クロムのベーキング処理」参照ください。

めっきの各工程間では錆びや打痕が付かないように防錆対策や打痕防止策が品質の維持には大切です。特にメッキ前製品の移動時にも防錆処理と梱包にも製品ごとの対策を講じ、さらに仕掛品を少なくし、リードタイムの短縮改善により錆の発生を極限にまで抑えています。

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